映画「マーガレット・サッチャー」を見た

「野球、冷たいシャワー、寒い日に裸のマーガレット・サッチャー」

と、フェムボット達のお色気攻撃に篭絡されそうになったオースティン・パワーズは必死で叫んでいた。

「英国人が醒めてしまうような言葉」の一つとしてサッチャー氏が挙げられていたわけだが、その意味がこの映画をみて少しわかった。

彼女が英国首相を務めていたのは、ちょうど日本がめちゃくちゃ調子良かった頃で、反対に英国は最悪だったわけだ。今でもそんなに英国が調子いいとは思えないけど、サッチャー時代に失業率の改善、不採算産業の閉鎖、ユーロ経済圏への不参加など、今から振り返ると正しい選択をやってるわけだ。とりわけフォークランド紛争ではエグゾセミサイルぶっぱなしてアルゼンチンを撃退してて、その時の「なによりも信条を守ることが一番大事」みたいなセリフは、今の日本の政府関係者に聞かせてやりたいね、全く。

特に尖閣関係の映像をひた隠しにして中国におもねった仙谷や枝野とかな。まあ、一般人も、イギリス庶民のあの行動力を見習ったほうがいいかも知れないが。

まあ、正直前半は死ぬ程睡魔を覚えたのだが、中盤辺りから一気に話が面白くなってくる。

日本ではあまり知られていない(いや、知らないのは私だけかもしれないが)、マーガレット・サッチャーという人の人生を100分くらいの短尺で描いて見せるわけで、その集中力はすばらしい。

ぴっとつま先まで力の入ったハイヒールの足元を写すだけで、将来、英国初の女性首相となる人の若き日の凛とした姿勢を描き出してみせるなど、脚本家や監督のセンスの良さが伺える。最後をボケ老人の話から「愛する人との別れの物語」へ巧妙にすり替えるあたりはなかなか上手いなと思う。

なによりすごいのはメリル・ストリープのボケ演技である。実際半ボケの老母と暮らしている私だが、知的に問題の出てきた老人というのはほんとにああいう喋り方をしたり、強弁をしたり、突然妙なことを口走ったりするのである。劇場で編集された状態の映像を観ている観客側は傍観しているだけだが、演技でそれを行ったり来たりというのは、とてつもなく器用な作業だなと感心する他ない。

いやしかし、イギリスの食事ってほんとに見るからにマズそうだな。食事時の真っ最中にウィスキーとか、味音痴以外のなんでもないだろ。

あと、"Shall we dance?" の曲が「王様と私」の曲だったというのを(「王様と私」は見たことがないので)この映画を見て初めて知ったのだが、上映前に鷹の爪団の「王様とタワシ」のネタがかかっていたために、ユル・ブリンナーが登場するこの部分、妙におかしかった。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

simon64

Author:simon64
楽天から引っ越してきました。ヨタ話で世界を恐怖のタン壷におとしいれたいと思います。

リンク
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR