映画「ヘルター・スケルター」を見た

美を追求する点において、そのへんの女子高生もプロもそう変わらないものだと対比して見せたのは面白いと思うが、まあ所詮は親の七光りなくして成し得なかった映画と言えよう。ただ、沢尻エリカのおチチ(まさかCGじゃないよね?)が見れたので、自分としてはメーター振り切れ。

映像は非常に美しい。まあ、それは沢尻エリカという「たまにいるんだよね、なーんにもしなくてもきれいな娘が」と劇中語られているような人物そのものが中心にいるのだから当然だ。これで映像が悪かったら、カメラマンをはじめスタッフも本物のボンクラということになるだろう。

脇役陣も素晴らしいと思う。だが、特に沢尻エリカはその天賦の素材に頼ることなく、シーンやカットごとに求められる能力を十分以上に発揮していたと思う。昔「一リットルの涙」というテレビドラマを見て「演技のうまい人だな」と思った通り、今もってほんとに素材だけの人じゃないんだなと感心した。

色彩感覚も構図もとてもいいと思う。ただ、致命的に登場人物のセリフのリアリティと、場面間の構成がよくないので、とてもちぐはぐな印象が全編を通じて滲み出てしまう。

怪しい整形外科医に、プロダクションのオーナー、社会悪を暴こうとする検事など、映画的な道具立ては十分揃っていて、予想通りの動きをするし、見ているこちらも当然安心してストーリーの流れを見ていられるのだが、それはもう予想通りの動きでしかなく、監督が映画的にはありえないカット割りの奇抜さで映画の予定調和を崩そうとしていることが映画好きには簡単に底が見えてしまうような小細工でしかなく、結局全編を通して、やはり親の七光りなくして成立しない映画なんだなとは思う。

真っ赤なタイル貼りの風呂場で沢尻が見る妄想はキューブリックの映像を意識しながらも、当然・到底その域には達していないわけで、絵面はいいだけに色々と残念さを感じてしまう。

と...なんだかんだと粗探しはできるけれど、全般的には楽しめる映画だなと思う。例えば、と、監督の個人名を挙げて比較するのはとても簡単なのでやらないが、「キャシャーン」とか「デビルマン」みたいな最低映画と比較するのは、ちょっと失礼だろうと思うし、そういう次元に属する映画では、全然ない。どっちかといえば「見てよかった映画」の部類に属していると思う。

莫大な金を使って美を追求するプロのモデル(女優)と、所詮プチな資本での化粧しかできない女子高生を対比する構図は面白いし、同時進行する複数の物語も十分よく描けているなと思う。

一方で寺島しのぶの所在無げな感じとか大森南朋の宙に浮いたような足元のおぼつかなさはなんだろうかとか、桃井かおりの必要以上の怪演ぶりはおそらく監督の親父に目線をやってるんだろうなという妄想ができるところも面白い。

ただ、なんといっても女性の顰蹙を買うかも知れないが、沢尻エリカのおチチが見れたので、私としては三千円払ってもいいくらいであると言いたい。まさかアレ、CGじゃないよね?
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